「榊原……ここか」


一番窓際の後ろから二番目。陽当たりのいい、穏やかな風のはいる席。


「隣が、莉桜か」


くるりと隣を見ると、右手を挙げる流星の笑った顔。


「わぉ、お隣さん」


そう言って笑うと、彼も「ほぼ同じだな」と笑う。行動や仕事、クラスで隣の席だとは……


「奇跡だね」

「おー…」

「新鮮味に欠けるけど」

「………」