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そのケンカが始まったのは突然のことだった。

「…本当に、ごめん」

羽美からの返事はない。
自分で自分にため息をつく。


何をやっているんだろう。

彼女が身長のことを気にしているのは知っていたのに。

だからずっと触れないようにしてきたのに。

最低だな、俺。


けれど小さな君がかわいいと思ったのも、本当なんだよ。

頭を冷やすために外に出ると、上着を着ていない自分には少し厳しい寒さが迫ってきた。