嬉しいのと…ビックリと… 彼から渡された携帯をギュッと握ったまま,動けなかった。 頭の中は,ぐちゃぐちゃのパニック状態。 わざわざ,電車を降りてくれたんだ… 彼に向かって軽く頭を下げた。 「本当に,ありがとうございました。」 自分でも,どうしてこんな大きな声を出したのか分からない。 彼は,少しビックリした様子だったけど,すぐにニコッとした。 そして,次に来た電車に乗って行った。