彼が,うちの目の前に乗ってきた。 これを,一目惚れというんだろう。 携帯をいじる訳でも無く, 本を読む訳でもなく, ただ静かに窓の外を見ている彼に,つい見入ってしまった。 学校に着いてからも, 家に帰っても, 寝るときも, 彼が頭から離れなくなっていた。