彼氏と鬼ゴッコ!?

でも残念でしたね、冬馬君。最後はあなたが私の唇を奪ったのではなく、「キスした」ですから、お互いにし合ったので、契約は不成立。

ずるいって、散々愚痴りながら、大観覧車の中でぎゅっと私の事抱きしめていた。

しなくたって、気持ちのこもったハグがあれば、女の子は生きていけるのに。
それだけで十分、気持ちいいのに。
する事なんてただ、その延長線にちょこんと存在する様な物なのに。

…なんて、それがどんなものかも知らない私がそれを語るなんて、変かしら?

勿論、全く興味がないわけじゃないのよ。ただきっと、そのするまでの過程をひっくり返した先に、彼の気持ちがあるかどうかが怖いだけ。

そしてある意味、恋人同士って、常に鬼ゴッコしてる様な関係なのかもね。
男の子は、女の子の心をひたすら追いかけて、女の子は、その真意が誠実と感じられるまで逃げ続けて…


だから冬馬、とろけちゃう様な誠実さを私にくれたら、その時は私も…