「‥っ…せんせっ‥うっ…せんせぇ‥」


私は今、病院にいる。

何度呼んでも目を覚ましてくれない先生の手を握り‥私は泣いた。


私は美術室を飛び出し科学室に行った。

科学室のドアを開けると床に横たわっている人を見つけた。

その人は……梓煕先生だった‥

私は慌てて救急車を呼び先生の名前を呼んだ。

体中に傷を負っていた先生は微かに意識があり‥消えそうな声で言った。


「‥き‥らっ…如月に‥近づく‥な…」

「せんせっ!!しゃべっちゃダメ!!!」

「っ‥俺が‥愛し‥ってるの…はっ……姫羅だ‥け…っ」


先生はそれだけ言うと気を失った。

私は救急車が来るまで、何度も何度も‥名前を呼び続けた。

だけど先生に反応はなかった。


救急車で運ばれた先生は直ぐに手術室に入り、治療がおこなわれた。