「子犬だぁ」 子犬は私をみて尻尾を振った。 「…捨てられちゃったの?」 子犬は私の問いに『キャンキャン』と吠えた。 私はこのまま子犬を見捨てることができず、連れて帰ることにした。 「私が飼い主になってあげるからね」 子犬はまた『キャンキャン!』と吠えた。 私は持っていたタオルで子犬を優しく包み抱き上げた。 「家に帰ったら乾かしてあげるからね」 私は子犬を胸に抱き雨の中をまた走り出した。