部屋を出た途端誰かに抱きつかれた。

「刹那様!!!」

「仙樹か。」

「大長老様とのお話しは済みましたの?」

「ああ。」

「でわ、宴の席へ参りましょ!!!皆、刹那様の眠りが醒めるのを心待ちしていましたのよ!」

「すまぬがわしは人間界へ戻ろう。」

「・・・り・・い・からですの?」

「ん?」

「瑠璃がいるからですの?」

急に怒ったように叫ぶ仙樹。

「ああ。そうじゃ。」

「何故瑠璃ですの??私の方がアノ子より力もあるし、刹那様にお似合いだと想いますわ!!!」

そういうと仙樹はわしにすがりながら泣き出した。

「仙樹。わしは瑠璃を力で選んだのではない。
瑠璃の人柄に惹かれたのじゃ。だからすまぬ。」

そうすると仙樹はきっとこちらを睨みながら叫んだ。

「刹那様!刹那様は人間界に帰れませんわ!
私がまじない師にまじないをかけさせましたもの!まじないを破るには人間の強い力で破るしかありませんわ!」

「なんじゃと?」

「嘘だと思うなら桜の木に行って見ればわかりますわよ!」

仙樹の言葉を聴いて急いで桜の木へと向かった。