「ねー、若葉ちゃん(わかば)!! ……私、好きな人出来たーー!」 高校生の春。 私の思いも掛けない発言に、食べていたパンをポロッと落とした若葉ちゃん。 「わっ、パン落ちちゃったよ。」 落ちたパンを拾っている私に、疑いの目を向ける若葉ちゃん。 「由莉…… それ、本当?」 「うん、本当!」 満面の笑みで言った私に、若葉ちゃんが 「…何かが起きる…… 天然兎と呼ばれし由莉が恋だなんて…… 有り得なーーーーい!!!」