僕たちが話をしていると、
洗濯機が洗濯が終わったことを知らせた。
藤岡は“ごちそうさまでした”と缶を置き、洗濯機から洗濯物を取り出し干し始め、
僕はその姿を見ながら最後のコーヒーを口に含んで椅子から立ち上がった。
「一人じゃ大変そうだ。
手伝おうか?」
僕が尋ねると藤岡は
「大丈夫ですよ。
慣れてますから」
と笑った。
それでも僕は手持ち無沙汰から
手伝うことを決め、洗濯物の山からユニフォームを手にとってハンガーにかけようとした。
その様子を見た藤岡は
「先生、そんなやり方じゃダメですよ」
と衿からハンガーを入れようとする僕の手を止めた。
そして
藤岡は次のユニフォームを手に取りながら言った。
いつか玲香が僕に言った台詞を…
「『そんなことをしたら衿がだらしなく伸びちゃう。
ハンガーは裾の方から入れるの』」
得意気な話し方はあの日の玲香。
僕の中で
藤岡に玲香が重なった…
次の瞬間−



