僕の愛した生徒



奈菜の目から頬を伝い落ちる雫。


「これからも奈菜には辛い思いをさせると思う。

きっと、僕には奈菜が思い描く理想を叶えてやることも、

高校生らしい恋愛をさせてやることも出来ない。

でも、奈菜の全部を僕の全てで受け止める。

もう、逃げたりなんかしない。

何があっても、僕が奈菜を全力で守るから。

だから…僕を信じて?」


僕は奈菜に手を差し伸べた。


奈菜の頬を次々に伝う涙。

重なった視線が解かれることはない。



「秀…でも、私……」



「奈菜…愛してる」





とめどなく流れる涙をそのままに
頷き、

躊躇いながらゆっくりと差し出された奈菜の手。


僕はそれを捕まえると、すぐに奈菜を抱き寄せた。


「もう何があっても離さない」


僕は腕の中で肩を震わせる奈菜を力強く抱きしめた。