それからの数日間
僕は奈菜と会うことを躊躇い、
連絡を取れないでいた。
しかし
学校で奈菜を見る度
想いは募り、気持ちは膨らむばかり。
傍にいるのに話すら出来ない事がもどかしい。
僕の心と躰は奈菜を求めているのに
藤岡さんの言葉が耳の奥に蘇り、
それを邪魔した。
その間
奈菜からの連絡は一度もなかった。
……何故?
なぜ、奈菜からは連絡をしてこない?
毎日のように連絡を取り合っていた僕たち。
会えない日には必ず電話で話していた。
それなのに……
奈菜は僕と会えなくても、
話せなくても平気なのか?
その程度のものなのか?
それとも、奈菜も何か言われている?
僕は一人、部屋のソファーに座り自問自答する。
違う…そうじゃない。
はじめから奈菜は
僕に電話をかけてくることも
メールをしてくることもほとんど無かったんだ。
いつも僕から連絡するから、そんな必要なんて無かった。
もしかしたら今、奈菜はずっと僕からの連絡を待っているのか?
僕はテーブルの上に置かれている携帯電話を手に取った。
携帯を開くと、液晶画面は23時と時間を表示している。
僕は奈菜に
[まだ起きてる?]
とメールを打って送信。
直ぐに返ってきた奈菜からのメールには
[起きてるよ。
秀の声が凄く聴きたい。
電話してもいい?]
と書かれていた。
声を聴きたいのは僕の方だよ。
僕は急いで携帯電話に充電器を繋ぎ、
奈菜に電話をかけた。



