彼女の事なんて何一つ知らないけれど、ふっと見かける姿が彼女自身なんだろうと思った 例えば川を泳ぐカルガモにパンのカケラをあげていたり 例えば学校の帰り道、鼻唄を唄いながら帰っていたり 例えば綺麗な夕日を見て、暫く立ち尽くしていたり 別に俺は彼女を目で追っていた訳ではない たまたま見た姿が目に焼き付いているだけだ だけどいつも思う 楽しそうだなって、羨ましいなって だって彼女は誰よりもこの町で住む楽しみ方を知っていたから