嬉しいなんていったらどんな反応するんだろう?
けど……
ギュッと唇を噛みしめる。
同僚なんだから。
ただの同僚。
うん……
大丈夫だ。
「じゃあ、俺今から営業行ってくるし。あっ、あと」
「あと?」
秋山さんはニヤッと笑いながら、通りすがりにポンと肩を叩くと振り返って。
「机の上の書類頼むな"エリちゃん"」
ヒラッと手を振って、駆け足で階段へと消えた。
一瞬の事に唖然として。
次の瞬間、ボボボっと顔に血が上る。
"エリちゃん"
普段、誰に対しても名字しか呼ばない秋山さんから呼ばれる名前って言うのは特別な響きに感じる。

