優しく背中を撫でてくれる手。
そのリズムに合わせて呼吸を整える。
「落ち着いた?」
「うん。ゴメンね、サヨさん」
「何言ってるの。遠慮なんかいらないでしょ?」
なんとか顔を上げると、そこには微笑むサヨさんの顔。
だけど、少しだけ違う気がする。
あーっ、そっかぁ。
「どう……だった?」
「え?」
「夏川さんと……」
「えぇっ、エリちゃん、何でっ」
さっきまでとは違い、今度は余裕なくアタフタし始めたサヨさんに思わず泣き笑いになる。
そっか……
サヨさんは私が夏川さんから決意表明をされてる事、知らないんだった。

