「……ひっ」
口から零れた悲鳴。
同時に体がクルンと回って。
目の前にいるその人は……
「エリちゃんっ、どうした?」
「なっ」
夏川さんの顔を見た瞬間、完全に体の力が抜けた。
伸ばされた腕のおかげで、なんとか地面にお尻をつけなくて済んだ。
グイッと引っ張り上げられる力は男の人そのもので。
すぐ近くに心配そうな顔をして立っているサヨさん。
そしてその横には、少し息を切らしている秋山さん。
「ソウ、ちょっとお茶か水を買ってきてくれないか?」
「あっ、あぁ」
夏川さんの言葉にハッとしたように顔を上げた秋山さんが背中を向けて遠ざかる。

