部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


しかし、十日くらいして、練習が終わると、
明美の元へ、麻紀と千夏がやって来た。

近くで座って、バッシュを脱いでいた佐紀に
3人のやりとりが、聞こえてきた。


  「ねえ、今、1対1までだけど、
   2対2やシュート練習、ないの?」


  「うん、あることは、あるんだけど…」


  「ちょっと、メニュー、見せてよ」


明美がメニューを出すと、
千夏は、それをひったくった。

紙を広げて、


  「ちゃんと、あるじゃん」


  「うん、だけど、時間が無くて……」


  「あんなランニングしてるからだろっ。
   しかも、遅いやつがいるし」


  「メニューにあるんだから、2対2と
   シューティング、やろうよ」


  「でも、時間が……」


  「何か、削ればいいじゃん」


  「いや、それは……」


  「全員、帰るまで待つから、
   時間が無くなるんだよ。
   適当な所で、始めたら?」


  「そうだ。それでいいじゃん」


  「でも、……」


  「いいじゃん。それでやろうよ」


  「練習時間は、効率的に使わなきゃ」


  「うん……、わかった。
   じゃあ、明日から、そうする」


結局、麻紀たちに、押し切られてしまった。

佐紀は、聞いていて、
明美の、自信のなさそうな態度に、
歯がゆさを覚えた。