部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


明美が、帰ろうとすると、


  「あっ、おい、ちょっと待て」


コーチは、棚からノートをとると、
その中の一枚を、ビリビリと破いた。


  「これが、お前たちのために考えた
   メニューだ。

   全部、去年やってるから、
   わかるだろう」


コーチは、明美にその紙を、渡した。


  「いいな、やる気のないヤツを
   教えるほど、つまらないものは
   ないからな。

   みんなにも、ちゃんと、言っておけ」


  「はい、わかりました」


明美は、その紙を受け取ると、
コーチの店を出た。



明美の足取りは、重かった。

歩いていると、自然と涙が、滲んできた。


自分は、好きなバスケットができれば、
それでよかった。

何も、キャプテンになろうなんて、
思ってもいなかった。

なのに、なぜ弥生さんは、こんな自分を、
キャプテンにしたんだろう。

もっと上手い人も、いるのに。

私はキャプテンになんか、向いていないのに


帰り道、そんな思いがグルグルと、
頭の中を、巡っていた。


しかし、いくら考えても、答えの出る事は、
なかった。