部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


昼下がりの教室。

佐紀の前の席の祐太は、どうやら、
寝ているようだ。

時々、頭が、カクッとなる。

しかも、食後だからではなく、
1時間目から、そうであった。

“だけど、成績はいいんだよね”

佐紀は、不思議でならなかった。

“遅くまで、勉強してんのかな?”

しかし、ガリガリやるタイプにも、
見えなかった。


中間テストを返された時、祐太の点が見えた

別に、見せる訳でもなく、隠すでもなく、
自然にしているので、チラチラ、
見えてしまうのだった。

ほとんどが、佐紀より、いい点数だった。


一度、どんな勉強をしているのか、
聞いた事があった。


  「勉強は、学校でするモンでしょう。
   それだけだよ。

   俺は、仕事を家庭に持ち込まない
   タイプなんだ」


  「でも、いつも、寝ているのに」


  「寝てなんかないよ」


祐太は、佐紀がいくら言っても、
“寝てない”の、一点張りだった。



しかし今、前で、舟を漕いでいる祐太は、
絶対、寝ている。


その時、祐太の筆箱が、飛んで落ちた。

あわてて拾う、祐太。

佐紀は、自分の経験から、
“夢の中で、ボールが飛んできたんだな”
と、思った。