部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


1年生の集団の横に、弥生が来た。


  「みんな、応援、ありがとう。
   チナ、あなたの声、よく通るわね」


  「はいっ、ありがとうございます。
   それだけが、取り柄ですので」


佐紀が、弥生に話しかけた。


  「あのう…、
   一つ、訊いていいですか?」


  「何?」


  「試合中、タメでいいからと、
   言ってましたが、
   2年生はみんな、”弥生さん”って、
   呼んでますよね」


弥生は周りを見回し、
2年生がいない事を確認すると、


  「そう、わかったんだ。
   あなた、鋭いわね」


  「ちょっと、気になったので」


  「2年生はね、自信がないみたいなの。

   もっと決断して、
   好きにやってくれても、いいんだけど。
   3年生に、頼ってしまうのよねえ。

   失敗してもいいって、
   いつも、言ってるんだけど、
   失敗が、怖いみたい」


弥生は、華子を見て、


  「あなた、前に”統制がとれてる”って
   言ったわよね。

   2年生は、言われたことは、やるのよ。
   でも、自分から何かをしようとは、
   思わないみたい」