甲陽高校、正門。
校門を入ると、人だかりができていた。
「何やろ、あれ」
「クラス分けじゃないの?」
「そうだよ。行ってみよ?」
3人は、人をかき分け、前に出た。
「佐紀ぃ、ここにあるよー」
「あっ、友理も、あるじゃん」
「あなたたち、結構、出来るのね」
振り返ると、華子たちがいた。
「あっ、華子さん。華子さんは?」
「さん付けはないでしょ、さん付けは。
同級生なんだから、
呼び捨てでいいのよ」
「ごめん。じゃあ、華子は?」
「華子は、優秀なのよ。
あんたたちと同じ、
トップ・クラスだよ」
「梨沙は。あった?」
「いや、まだ。
たぶん、もっと下のほうだと思う。
でも、上から見てったほうが、
楽しみがあるじゃん」
そう言って、名前を探して行く梨沙。
「あなたたちは?」
「私たちは、こっち。
ちょっと、ゴメンねー」
そう言って、人をかき分け、
梨沙に追いつく。
梨沙はまだ、名前を探している。
「私たちは、真ん中くらいかなあ」
「私と同じクラスだよ」
声のほうを見ると、雅美と千奈がいた。
千奈が、梨沙に、
「梨沙ぁ、あんた、私と同じクラス。
一番向こうに、名前があったよ」
ガクッと、肩を落とす梨沙。
「もうー、何で言うのよ。
せっかく、この辺にあるかと
期待してたのにぃ」
「無理、無理。自分の学力、
知ってたら、わかるでしょ」
「だってぇー」
「さっ、入学式、始まるよ。
行こっ」
力なく答える梨沙。
「うん」

