明美は、吹っ切れたように、
「あなたが、そう言うんだったら、
それでいいわ。
じゃあ、もう一度、
キャプテンを指名します。
サキ!、あなたが、キャプテン」
佐紀は、皆に促されて、前に出て来た。
「でも、私なんかに……」
「大丈夫。あんたなら、出来るよ」
「去年のアケさんの様に、ですか?」
そう言う華子に、
明美が、悪戯っぽい笑顔になって、
「そう!」
その口調に、みんな、大笑い。
「私、佐紀に、付いて行くよ」
「私も」
「私も」
全員が、口々に、佐紀を支持した。
明美が、羨ましそうに、
「いいわねぇ。
こんな事言ってくれるなんて、
なかなか、無いわよ。
あんた、幸せモンだね。
私なんか……」
そう言って、明美は少し、口ごもった。
これ以上言うと、愚痴になると思ったからだ
後ろから千夏が、大きな声で、
「ちょっと、もう、いいじゃん。
ホント、反省してんだってば」
その明るい声に、明美も、
「だよね、遥か昔の事だモンね」
その言葉に、もう、わだかまりは、
残っていないと感じられた。

