3年生が、顔を上げた後、沈黙が続いた。
明美が、何か、言い出そうとするのだが、
なかなか、切り出せなかった。
麻紀が、明美を促した。
「アケ?」
しかし明美は、黙ったまま。
「………………」
しばらくして、ようやく、明美が口を開いた。
「じゃあ、我が校伝統の、
キャプテン決めをしようと思う」
そう言うと明美は、また下を向いて、
黙り込んでしまった。
明美は何か、葛藤しているように見えた。
少しして、意を決したのか、顔を上げ、
「キャプテンは、……
ソノ!、……あんたにする」
華子が、キャプテンとして、指名された。
それを聞いて、佐紀たちは皆、
顔を見合わせて、うなずいた。
華子がキャプテンになるのは、
誰もが予想していた事だからである。
しかし、華子だけは、違っていた。
「私には、出来ません」
きっぱりと言う、その言葉に驚いて、
全員が華子を見た。

