聡ちゃんは杏さんの家に怒鳴り込みに行ったけど、いつものようにうまくあしらわれて何もできずに帰ってきた。
「聡ちゃんのお姉さんだけど、もうあたし、関わるの本気で怖い〜」
「関わるな! あいつと一緒にいるとろくなことがねぇ!」
今回は何度、杏さんにビックリさせられたか。皆吉さんのことを本気で尊敬してしまった。
そして忘れた頃に一冊の雑誌が届いた。杏さんが連載している雑誌と手紙つき。
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ギャップは萌えの基本!
弟よ、ありがとう!ラミ
カちゃん、また遊ぼうね
♪ラミカちゃんに着せた
い洋服いっぱい買ったか
ら着せ替えごっこしよう
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「……無理です」
雑誌をめくっていた聡ちゃんはフルフルと震えていて……
「どうしたの?」
「お前は読むな! 今日こそはあの女と話をつけてきてやる!」
聡ちゃんはキレながら、また杏さんの家へと出掛けて行った。
嫌な予感がしつつ……雑誌をめくると……
あたしと聡ちゃんのあの日の会話と行為が絵になって見事に再現されていて
あたしはあまりの衝撃にパタンと床に倒れた。
ヤクザよりも漫画家のほうが怖いと思った、いい社会勉強になりました。
第5話:終わり