(そうだ、元気になったらあいつの下に行ってみようかな。こっちに戻って来てから一度も会ってないから、元気にしてっかな)

 

「坂本、大丈夫? なんかさっきから黙りこくってるけど。遠藤、あんたが騒ぐから!」

「俺かよ! 俺は寧ろ被害者じゃんか!」


いつの間にか目を向けていた窓辺から目を放し、俺は15の同級生達に、親友と、彼女に向かって一笑した。


直後、俺の言葉に二人は盛大に首を傾げることになる。



だけど意味は通じなくていいと思った。


少なくとも意味を理解しているのは、俺だけで充分だ。





「お前等、アラサーになっても変わらねぇよな、きっと」
 

 


End