「坂本っ、おい坂本!」



遠藤が声を掛ければ、弾かれたように視線を戻し、ゆっくりと私達の方向へと視線を投げてくる。



瞠目した瞳を揺らしながら、私達を見つめ、見つめ、見つめてくる同級生。



泣き笑いを浮かべている私達に困惑気味になりながらも、確認の意味を込めて名前を紡いでくる。



その瞬間、私と遠藤は子供のように身形も、歳も考えず、駆け出した。




今度こそ同い年のあいつに向かって、勢いよく駆け出した。
 



>>Hello Hello, 30 year old.