「空!!」 俺に気付いた空が俺を見て嫌そうな顔をする。 その頬は確かに、赤くなって腫れていた。 「大声で呼ばないでくれるかな。・・・で、何?」 「・・・お前、その頬どうした?」 「あぁ、これ?ちょっとね」 俺にも言えねぇのよ・・・。 「ちょっとって怪我じゃねぇだろ」 「・・・授業始まるから教室戻ったら?」 話そらしたな・・・。 「サボるぞ」 「あ、ちょっ!!」 「雪、空の言いわけ頼んだぞ」 「あ、うん!!」 空の腕を掴んで教室をでた。 ・・・女子達が空を睨んでいたのを知らずに。