興味津々で聞き返すと、妃ちゃんはさらに笑みを深くした。 薄く浮かび上がるえくぼが拍車を掛けて可愛い。 「“春暁、待ち幸い”」 「……しゅんぎょう…まち、ざいわい……?」 初めて聞いた言葉に、自然と眉根を寄せていた。 どういう意味かと尋ねるより早く、ぽんっと頭を叩かれた。 誰なんてわかりきっている相手を見上げると、パンとおにぎりを手にした恢が立っていた。 睦くんならもっと優しく触るし、藍くんならまずこんなことしない。 「恢、おかえりー」