ペテン師の恋

そんな山田に、ある話を持ちかけてきた人物がいるらしい。




女の声で、ある日電話がかかってきたらしい。




1ヶ月前かららしく、女は山田が私を好きなことも知っていたらしい。




何故、電話番号を知っているのか不思議だったらしいが、きっとクラブの女の子だと思い、そんなに警戒はしなかったらしい。




すると、山田がお金に困っていることを知り、ある計画を持ち出してきた。




それが昨夜の事件だった。




女は山田を信じさせるために、山田の家のポストに現金５００万円を封筒に入れていたらしい。




生活が苦しかった山田は、誘惑に勝てず、そのお金で家賃や借金をできる限り返したそうだ。




「じゃあ、その女に私を襲えと言われたということですか？」




「彼の供述だとね。彼の携帯には確かに非通知設定で頻繁に電話がかかってきている履歴は残っている」




本当に、クラブの女の子なのだろうか。




でも、新しく入った女の子は短くても3ヶ月の優香里くらいだし、彼女がそんなことするだろうか。




麻奈も私を嫌ってはいるが、彼女とはもう４年の付き合いになる。