ペテン師の恋

ケイくんとカウンターで話していると、裏口が開く音が聞こえた。




「お待ちしておりました」




ママの声が聞こえた。私とケイくんも立ち上がり、警察とママがフロアに来るのを待った。




「どうぞ、こちらで」




ママの案内で、二人の刑事が入ってきた。




私はお客さんを出迎えるように、背筋を伸ばしてお辞儀をした。




「初めまして、芹澤朱美と申します」




「これはご丁寧にどうも」




刑事は笑顔で会釈をした。




私たちはテーブルにいき、向かいあわせになって話を始めた。