ペテン師の恋

「そうそう!昨日の話だけどね…」




ママは改まって、深刻な表情で昨日の私が去ったあとのことを話してくれた。




まず、事件を起こした山田はフラフラしながら無事、警察に捕まったらしい。




正気を失ってる彼の事情聴取のため、今日改めて、警察が私にも話を聞きにくるらしい。




ただ、山田は気になることを捕まるときに言ったらしい。




「仕方なかったんだ。お金がなかったから…すがるしか…」




そういって泣き崩れた。




「それって、誰かに頼まれて私を襲ったってこと?」



ママに尋ねると複雑な表情で頷いた。




「そうかもしれないわね。山田さん、最近本当にお金に困ってたみたいだし、あんたを襲うなんて、誰かに頼まれなきゃしないんじゃない?」




確かに、今まで山田をみてきたが、彼は奥手で、バカがつくほどの純粋さ、よっぽど切羽詰まっていたかもしれない。