ペテン師の恋

そんな私を優しく見つめ、私の頭に手を乗せた。









「優しい子に育ったね…良かった」









なんだろう、朱一と頭を撫でてもらう感覚とは違う。









感じる安心感も、初めてなのに、どこか懐かしい。








「きっと、美里さんが君の名前を教えてくれたのは、いつか出逢えることを願っていたからだと思った。そのときには、家族三人で暮らせるのかなって、夢を見た」









だけど、母はいつからか違う人を愛した。








「きっと、私がちゃんと母から愛情うけれたのは、あなたへの愛情を私に注いでくれたからだね。お母さんの中できっと、叶わない恋を私にたくしたんだと思う」









「愛情もってくれてたなら、その言葉だけでも嬉しいよ」









聖は、嬉しそうに私を見てくれる。まさに、父親が娘に向ける優しい表情なのだろう。