ペテン師の恋

口元と輪郭かぁ、確かに口は似ている気がする。








ほとんど、母に瓜二つだと言われていたが、こうして父親がいると、どことなく似ている部分を探したくなる。








「そうかも、みんなからは母瓜二つっていわれるけど、私にも父親はいるんだよね」









誰の子か分からないと話したのは、母なりの父に会いたいと言わせないためだった。









母だって、きっと、聖に会いたくてたまらなかったはずなのに、聖の人生を守るために、すべてを一人で抱えた。









「手紙一枚で、いきなり美里さんがいなくなって、本当にあのころは辛かったよ。親を恨んだ。愛してる人と血も繋がってないのに、姉弟にされて…」









さっきまでの、優しい笑みが曇った。









ママから聞いた母の人生、間近できくと、私まで切なくなってしまう。









「あっ、ごめん。暗い話しになっちゃったね」









聖は切ない表情になった私を気遣ってくれた。