ペテン師の恋

朱一の体調も治り、無事に退院した。







入院事態、極秘だったため、知ってるのはスケジュール管理するマネージャーと、事務所の社長くらいだった。







事務所に連絡してからは、私はお見舞いに行けなかった。







変な噂が出ても困るし、ましてや、相手がキャバ嬢だなんて世間にバレたら、私にだって被害があるだろう。








だから、退院する日をずっと、楽しみにしていた。








退院したその日、私は仕事を休んだ。







『もうすぐ着くから』







家に迎えにきてくれている、朱一から電話がかかってきた。







「わかった。待ってる」








私は、念入りに鏡をみて服装やメイクをチェックした。







変なの、なんで今さらこんなに緊張しているのだろう。







あの目覚めた日以来、久しぶりに朱一に会う。







時々、電話はしていたが、いざ会うとなると、違う。







朱一が着くまで、私は落ち着かなかった。