真っ直ぐ見つめてくる聖の瞳が、恥ずかしくなり、美里は軽く聖の頭を叩いた。






「今日はってどういうことよ?そんな誉め方じゃホスト失格よ」






聖を軽く叩くと、美里は水族館の方へそのまま進んだ。







「あっ、美里さん待ってよ」






聖は走って美里の隣についた。






そして、着ていたジャケットから二枚チケットを出し、美里の目に映るようにちらつかせた。






「あっ!これって、前売り券?」






美里は足をとめて、聖のチケットを手に取った。







前売り券のチケットはデザインも違い、綺麗な海が描かれたカードだった。






「美里さんのためにちゃんと用意しておきましたよ」





聖は得意気に美里に言うと、再びポケットに手を突っ込み、あるものを取り出した。