そして、自分には無かった、社交性や子供らしさを持ってる聖を心のどこかで羨ましかった。






そして、他の男と違い、聖は美里を求めなかった。






会いたいと美里が思っていても、聖は一度もそういう言葉を口にしない。






ある日、痺れを切らし、美里は聖を誘った。






「ねぇ、日曜日ホストもやすみでしょ?たまには会わない?」






上から目線の可愛くない誘い方。






自分から誘ったこともないし、断られることを恐れていた。






自分を偽れば、自分は傷つかない。そんな幼いトラウマが美里の傷となり、仮面を被り続ける人生へと変わった。






「マジっすか!?俺も美里と会いたいっす!」







チャラい言葉しか使わない聖だが、本当に喜んでくれているのが伝わり、美里は嬉しくて、自然と表情がゆるんだ。