ペテン師の恋

頭が混乱する…






目の前にいるのは、愛しい人…






凄く、会いたかった人が、横腹から血を流して倒れている。






「…どうして…!?……なんで…?」






朱一は、仰向けになり、私の膝に頭をのせた。






「きゅ…救急車!!ケイくん救急車呼んで!」






ママの声で、ケイが動く。





「朱……美……」






苦しそうな笑顔で、私の名を呼ぶ。






大好きな、低い、優しい声…






「朱一…なんで…?血が…」





錯乱している頭では何も考えきれない。






「…おも…った…と…おりだ…あ…けみ…」





苦しそうに話す、朱一の唇を私は唇で塞ぐ。






「これ以上は、話さないで…お願い…」





私は再び朱一に口づけをした。