こうして、私は別の社長と何度かアフターをしたことあるIT社長の平山とこのあと約束をした。



四十代には見えない若さとルックスのよさ、おまけに金持ちなら何人でも女は作れるだろう。



結婚もしていて、家庭の話しもよく聞く。しかし、私とは何度も夜を共にしていた。



仕事が終わり、私服に着替え、メイク直しをすると私は平山の元へ行った。



「おまたせ、平山さん」



「おっ、やっぱり私服の朱美ちゃんも可愛くて好きだな」



そういって、彼は私の肩を抱く。



「もう、本当口が上手いんだから、真剣になっちゃいますよ?」



なんていう冗談を話しながら外へでると、後ろから聞き覚えのある声がした。



「朱美ちゃん…」



振り返ると、そこには頬がこけていて無精髭を生やした山田の姿があった。



「山田さん…」



ただならぬ危険な雰囲気を感じ、私は背筋がゾッとした。