ペテン師の恋

車を停めた朱一の横顔をみると、真面目な顔で、真っ直ぐ前を見つめていた。





なんて、綺麗な横顔だろう…





うかつにも、私が見とれてしまう。





その瞳は、私を映してはくれないの?





「どうして?」





自然と口から出た言葉。






「何が?」





朱一は私を見た。





私は一息あけて、真実を問いかけた。





「どうして、私を知っているの?」





朱一は、目をそらした。





「ねぇ、どうして、私を襲わせて、あなたが助けてくれたの?」





問いかけるたびに、私の胸の中で何かが溢れて涙にかえる。





どうして、こんなに苦しいのだろう。