ペテン師の恋

それから、瑞希はクビになり、姿をみることもなくなった。





それから、少し経った日、仕事から帰ると、家の前に朱一が立っていた。





私は朱一の姿をみると、怒りが込み上げてきたが、感情を抑えるように、朱一をみないで家に入ろうとした。





「瑞希が、へましたらしいね」






すれ違い様に朱一は言った。





その言葉が、許せなくて、反射的に私は、朱一の頬を打った。






「よく、私の前に現れることができたわね。全部聞いたわよ!」





怒りが、もう抑えきれなかった。





「とりあえず、外で大声出すのはまずい、車に乗りなよ」





朱一は落ち着いた口調で言うと、自分の車の助手席のドアを開けた。