「中2の夏、あの事件は起こったんだ」 あたしとアミとケント君はシーンと静まり返った教室の中にいた。 そして、ケント君は過去の記憶を探る様に一点に視線を合わせて話し始めた。 「流星にはコウタっていう親友がいたんだ。コウタは流星とは全く違うタイプの奴でさ。昔から野球ばっかりしてて、女っ気なんてない奴だった」 流星にコウタ君っていう親友がいたなんて初耳だった。 ずっとケント君が流星の親友だと思っていたから……。