扉を引いてみると、やはり鍵は開いていた。烈火の言う通り、由紗が部屋にいるのだろう。



「ただいま……」正面を見て絶句……いや、興奮した。由紗が、白いレースの下着姿で、レースクイーンのようなポーズをとっていた。



「お帰りなさいませ、あたしの王子様☆」言うのと同時に、由紗が僕に抱きついてきた。


由紗を抱きとめながら、開けたままだった扉を慌てて閉める。「なな、なんて格好をしてるわけ!?」



「え、お気に召しませんでした?」



「いえ、大好物です」流れてくる鼻血をそのままにして、心の中で親指を立てた。



「あ、龍くん、たいへん! 鼻血がでてる!」由紗がわたわたとその場で拭くものを探し、その目が白いブラのところで止まった。



 ブラを外そうとしたので、僕はそれを必死に止めた。「それ外すと18禁になっちゃうから! それにたぶん鼻血悪化するから!」