―――何故、なんだろう。 「林、試合しよう。」 『え゙…。斎藤さん、またですか。』 林は顔をしかめて嫌そうな表情だ。 それもそうだろう。 俺が林に試合を挑むのは 今日だけでも6回目だからだ。 「まだ勝敗はついてないだろう。」 『いや、ほら、今日は三勝二敗ですし、私の勝ちでしょう。キリもいいですし……』 「いや、まだだ。」 何故だろう。 試合が、したいんだ。林と。