まぁ、とにかくだ。

前回は頭をぶつけて入れ替わった。



「トシ、お前の寝相が悪すぎてぶつかったんじゃないか?」

「ぁ゙あ゙ん?瑠偉が言えることじゃねえだろが」


つまり、二人とも寝相が悪い、と。

ぶつかった可能性は大いにあるってことだな。


「でもトシには言われたくないな。私が起きたらお前が私の上にいたことが何回もあったろ」

「跨ってたんだがな、わざとなんだがな。この毒舌鈍感少女が。恋仲の女に目の前で無防備に寝られている男の身にもなってみろ」

「男じゃないから知らん」


土方の言い訳をバッサリと切ったが、……なんというか。

私と会話しているみたいで視覚的に苦痛だな。


土方もそうみたいだ。
眉間にシワを寄せている。


「待て土方。私の顔で眉間にシワを寄せるな。跡がついたらどうしてくれる」

「責任持って嫁にもらってやるよ」

「自分の顔に口説かれても」


端から見たらどんな感じだろうか。

眉間にシワを寄せた少女が、ガッシリした男に「嫁にもらってやるよ」なんて口説いている状況。

…なんて怖い。