支度が終わって家を出ると、茜と鈴菜が待っていた。
「おっはよー静音!」
「静ちゃん、おはよう♪」
「おはよう。茜、朝練は?」
「体育祭まであと少しだから休みになった」
「なるほど」
そういえば、あと9日か…。
月桜の体育祭は人数が多くて大変なんだよね…色々。
「あ、そういえば静ちゃん」
「ん?」
「じゃじゃーん!」と、鈴菜が鞄から何かを取り出す。
見た感じ…ブレスレット?
「どうしたの?それ」
「静ちゃんね、最近疲れてるみたいだったから…。疲れがとれるように色々して作ったんだよ♪」
「色々した」ってところは、凄く気になるところだけど…嬉しい。
「ありがとうね、鈴菜♪」
「うんっ♪」
「鈴菜ーあたしには?」
「ないよ♪」
「えぇ!?」
茜は「静音だけずりぃー」と私の腕を上下に揺さ振る。
鈴菜のことだから、嘘ついてると思うんだけど…。
見てよ、あの笑顔。
裏がありそうじゃない。