「ワタシらの魔力はここに適合しておるからの。表面を覆えば、出るところがない魔力はまた自分の身体に戻る…じゃから、今は大丈夫じゃ」
なるほど…。だからいくら俺の魔力注いだってダメだったのか…
ババアはそれだけ言うと刀儀に向き直り、手を翳す。
「…身体も充分大丈夫じゃな。ほれ、起きよ」
ババアが手を打つと、刀儀の睫毛がふるっと震え、ゆっくりと瞼が開いた。
「刀儀っ…!!」
なんとか視界に入ろうと、刀儀の顔の真ん前に自分の顔を持っていったら、
「…近いわ、契嗣…」
刀儀は状況がわかったのか、少し眉を寄せて俺の顔を押し返した。
「悪ぃ。けど、大丈夫か…?」
刀儀は上半身を起こし、軽く辺りを見回したあと、俺を見て頷いた。


