「…話は、俺が五歳くれーの頃になる。俺がまだ、実家に居た頃だった。実家には血縁関係のあるもの全てが住んでた」
俺は、話しながら昔を思い出していた。
13年前の、ある朝のことだった。
――……
―――……
「契嗣、今日父ちゃんは、少し遠出をしなくちゃならない。留守番、頼めるか?」
思えばそのときの親父は、何故か顔が強張っていた気がする。
「え?父ちゃん。どこに行くんだ?」
「ん?まぁな。仕事だ仕事」
「仕事…?何か変なのー。まぁ、俺がおうちまもるから大丈夫だぞ、父ちゃん!!」
威勢の良い俺を見て、
「そうか、任せたぞ」
くしゃくしゃっと頭を撫でた親父は、誰か忘れてしまったけど…多分血縁関係のある三〜四人と家を出て行った。


