「すいません、リョクさんっ我はまた、お父上に懇願してきます!!」
我はリョクさんに背を向け、来た道を戻ろうと足を踏み込んだ。
「あの厳格そうなカムフィン家当主が、簡単に口を割るとは思えませんが…」
すると、イマイチ納得していないようすのリョクさん。
だけど、我が今一番にやらなければならないのは…このことだ。
修行などより…先に。
「必ず聞き出します!!ではっ!!」
挨拶もそこそこに、走って屋敷へと戻る。
「アシュリー!!」
そしてふと、リョクさんの声が。
我は反射的に振り返った。
「頑張るのはいいですが、無理は禁物ですからね!!」
眉根を寄せながら叫んだ後、少し柔らかく表情を変え、手を振っていた。
我は、相槌をひとつ打ち、リョクさんに今度こそ背を向けた。
……我は、もう一度。…賭けにでる。
END


