「心配ありがとうございます、リョクさん。だけど…もう大丈夫です。…我には、どうしても確かめなければならないことがありますから」
「記憶の差異について…ですよね…」
ふっと考え込むように、リョクさんが言葉を紡いだ。
誰かが、記憶操作をしたはずだ…
…多分、お父上だろう。
キジィームの奴隷と化した貴族だ。簡単に出来るはず。
だけど、何故記憶操作をしなければならなかったんだ…?
ギルとキジィームに何の関係が…?
考えても考えても、答えは『無』だ。
分からないことが多過ぎる。
何か情報を掴まないとな…
だがまず、お父上を説得するのが先決だ。
お父上が事情を知っていることは間違いない。


