時計を見れば、ちょうど10時だった。 「…学校行かねぇとな。」 自分勝手に言い聞かせるように呟き、準備をする。 柚も起こして城に連れていこう。 「柚、行くぞ。」 はあ。 こんなに学校に向かうのが嫌なのは久しぶりだ。 侑希のいない学校なんか何の価値もない。 「あ、蓮来たんだ。」 「おー、嘉。」 屋上に行けば、全員が揃ってる。 …こいつら、けっこう律義だな。